ぐるなびのチョットぐな話

パンをつまみに 「パン飲み」を楽しむ

 パン食が日本人の食生活に根付いて久しい。日本で初めて本格的にパンを製造した人物は、伊豆韮山の代官、江川太郎左衛門英龍(江川坦庵)。軍学者でもあった江川は、当時の固いパンは保存性と携帯性に優れていたため、兵糧としてパンに着目。初めて「兵糧パン」を焼き上げたのが1842年4月12日のことだった。1983年にパン食普及協議会が4月12日を「パンの記念日」、毎月12日は「パンの日」と定めた。

 近年のパンブームも依然継続中だ。2018年「今年の一皿」にノミネートした、高級食パン専門店の店舗数拡大や、「萌え断」と呼ばれる具材ぎっしりの断面が特徴的なサンドイッチがSNSを中心に人気を呼ぶなど、少しずつ形を変えながらも、衰えることはない。そのようなパンブームに後押しされて人気が上昇し、現在は飲み方の一スタイルとして定着しているのが、パンをつまみとして楽しむ「パン飲み」だ。親和性の高いパンとワインを売りに、ビストロとパン店を兼ねた「ビストロ・ブーランジェリー」と呼ばれる形態の店が増えている。ちょい飲み感覚で女性1人でも気軽に利用できることから、リピーターの獲得に成功。ここでは料理とパン、いずれも本格的であることがヒットの絶対条件だ。

 人気パン店密集地の一つ、自由が丘にある「肉ビストロ INOW&MONI」は、昼間はオーガニック野菜や自家製パン、そしてワインが楽しめるカフェ。夜は本格的な熟成肉やジビエを中心とする肉料理メインのビストロという2つの顔を持つ店だ。オーナーシェフの飯嶋優太さんは、パン店出身という経歴の持ち主。2013年の開店当初から、自らも焼き上げる自家製パンを昼夜合わせて常時8種類ほど用意している。パン飲みに抜群なメニューとしては、通常はベーコンを使うのが主流のところ生ハムを使い、オーダー後に形成して焼きたてを提供している「エピ」がおすすめとのこと。飯島さんは「自由が丘という土地柄、パン好きの女性客が中心で、毎回同じパンをオーダーするリピーターも多い。焼きたてパンが食べられることも他店との差別化につながっている」と明かす。店内では、パンをワインに限らず、ハイボールなど好みのアルコールと合わせて自由に楽しむ女性客の姿が大多数だという。

 料理はもちろんのこと、パンまでおいしいとテンションが上がる。今月のパンの日は、「パン飲み」を楽しんでみてはいかがだろうか。

 ■ぐるなび

 www.gnavi.co.jp

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