金融

高知銀、ふくおかFGと「食」商談会 商工中金、顧客紹介で連携

 商工中金は10日、高知銀行(高知市)、ふくおかフィナンシャルグループ(FG、福岡市)とそれぞれ顧客を紹介するビジネスマッチング業務の連携に関する覚書を締結した。商工中金は今秋、地方の中小企業の販路拡大を通じた地域活性化を経営方針に掲げた。今回の地方銀行との協力は第1弾となり、まずは年明けに「食」をテーマにした商談会を開く。

 ふくおかFGとは、同社傘下の福岡銀行(福岡市)、親和銀行(長崎県佐世保市)、十八銀行(長崎市)、熊本銀行(熊本市)の融資先の事業を支援する「FFGビジネスコンサルティング」(福岡市)と協力する。

 商談会は商工中金とFFGビジネスコンサルティングが主催して来年2月13日に福岡市で開く。商工中金と高知銀主催の商談会は来年3月12日に高知市で開催する。

 商談会では高知、福岡、親和、十八、熊本の各銀行のいずれかと取引があり、地場産品を手掛ける地元業者と、商工中金が取引するジャム、ワイン製造販売のサンクゼール(長野県飯綱町)を引き合わせる。

 サンクゼールはこだわりの逸品を売る「久世福商店」など全国で150店舗を展開する。商談会では、競合する高級スーパーが扱っていない地場産品を紹介してほしいと要望している。

 このため、商談会に参加する地元業者にとっては、地場産品を売り込む好機となりそうだ。関係者は「地元で人気の食材が全国に広まってほしい」と期待する。

 商工中金は、2016年に国の制度融資「危機対応融資」で不正が発覚した反省から、中小企業の「ご用聞き」に徹する姿勢を前面に打ち出す。ビジネスマッチングのほか、事業承継、IT化推進といった幅広い分野で地銀との協力を呼び掛けている。

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