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スバル、トヨタと「つながる」サービス基盤共通化へ (1/2ページ)

 SUBARU(スバル)が、9月に株式相互持ち合いでの提携強化を発表したトヨタ自動車と、通信機能を持つ「コネクテッドカー(つながる車)」に関するサービス基盤の共通化を進める方針であることが13日、分かった。中村知美社長が産経新聞などのインタビューに明らかにした。車そのものではなく顧客からは見えないシステムやサーバー、コールセンターなど違いのない基盤部分から着手することで、増加し続ける次世代技術開発費の早期抑制を図る。

 自動運転や電動化など「CASE」と呼ばれる次世代技術の一つのコネクテッド分野について、中村氏は「機能を裏で支える業者との開発は、知見が少ない分野のため1社では負担が大きい」と説明。「両社ともしていることは基本的に同じで、一緒のプラットフォームにすることで効率化を図る」と語った。

 車のリアルタイムなデータから各ドライバーに最適な情報を提供したりするコネクテッドサービスは、途切れない通信機能やデータ管理基盤が重要だ。トヨタは昨年から日本でのサービスを開始、スバルは日本は未実施だが米国ですでに始めている。このため直ちにすべてを共通化するのは難しいものの、進め方の議論を始めているという。

 コネクテッド分野での協業は提携強化で掲げた目標の一つ。中村氏は、6月に合意済みのスポーツ用多目的車(SUV)モデルの電気自動車(EV)共同開発も含め、「これから負荷がかかる開発費の効率化をトヨタとのアライアンス(提携)活用で進める」と、さらに具体化させていきたい考えを示した。

 インタビューではまた、一昨年秋発覚の国内での検査不正問題の再発防止策について、国に示した計65項目のうち63項目が完了し「順調にきており、年度内には終わらせる」と説明。検査ラインの班構成や担当範囲まで一から見直しを終え、抑制していた製造ペースを「9月から正常に戻した」と語り、名実ともに回復しつつあることを強調した。

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