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FCA・PSAの合併合意 世界4位、時価総額5兆円の自動車メーカーへ (1/2ページ)

 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とプジョーなどを傘下に持つフランス大手のグループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)は18日、経営統合に合意した。世界4位の自動車メーカーが誕生する。

 時価総額は5兆円

 両社はこの日、対等合併について拘束力のある覚書に署名したと発表。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)に匹敵する欧州自動車メーカーとなり、時価総額は約460億ドル(約5兆円)と、米フォード・モーターを上回る。

 統合後の新会社はPSAのタバレス最高経営責任者(CEO)が率い、FCAのエルカン会長が会長に就く。

 統合でPSAは念願の北米市場への再参入を果たし、FCAは二酸化炭素(CO2)の排出量低減など環境対応技術の地歩を固める。

 ただ、独投資銀行バンクハウス・メッツラーのアナリスト、ユルゲン・ピーパー氏は17日、ブルームバーグ・テレビのインタビューで、統合しても両社に足りない部分をすべて補えるわけでないと強調し、新会社に欠けるのは「超高級ブランドと中国における存在感」だと指摘した。

 世界の自動車業界は貿易戦争や電動化、自動運転化といった巨額の資金を要する技術移行に迫られ、両社は製品開発や製造、購買に経営資源を共用する。

 6週間前に合併計画の概要を発表したときと変わらず、両社は生産施設の閉鎖を伴うことなく、合併で年間37億ユーロ(約4512億円)の節減を目指す。

 ただ、不振にあえぐFCAの欧州事業の立て直しから来年欧州で導入される新たな排ガス規制強化への対応と、課題は多岐にわたる。タバレス氏は現実的なコストカッターとして知られ、仏、伊、米国という自動車メーカーが国家と深いつながりを持つ国々において、政治的圧力をうまく乗り切る必要もある。それでも同氏は2014年に倒産寸前だったPSAを再生し、2年前に米ゼネラル・モーターズ(GM)から取得したオペルブランドをよみがえらせた。

 PSAとFCAの統合をめぐっては、PSAの株式を12%保有する中国自動車大手の東風汽車集団の動きが注目される。東風は仏政府およびプジョー家と並ぶPSAの主要株主の一角にあたる。

 東風はPSAとFCAの経営統合計画の一環で、保有するPSA株の一部を売却する方向で、統合後の新会社に対する東風汽車の持ち分は4.5%に低下する見通しという。

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