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広島電鉄とNEC、「MaaS」連携第1弾を3月から開始

 一日乗車券などデジタル化3月開始

 広島電鉄とNECは広島エリアにおける鉄道やバスなどあらゆる交通手段を連携させる次世代移動サービス「MaaS(マース)」への取り組みの第1段階として、広島電鉄が提供する電車一日乗車券などのデジタル化を3月から開始する。

 MaaSとは、さまざまな交通手段による移動を、種別や運営主体を越え、一連のサービスとしてシームレスにつなごうとする概念で、その実現に向けて、全国でさまざまな取り組みが行われている。

 そうした中で広島電鉄とNECは、利用客の利便性向上や観光振興による都市活性化を目的として、共同研究を開始した。今回はその第1弾として、年間計20万枚ほど発行されている紙の「電車一日乗車券」「一日乗車乗船券」などを、スマートフォン上で購入・表示できるサービスとして提供するという。

 このサービスでは、事前の乗車券の一括手配・決済などにより、利便性の向上が見込めるとのこと。また、有効期間の管理や不正利用の防止機能などを備えるほか、英語にも対応しており、訪日外国人観光客の利便性向上にも寄与するとした。

 なおWebブラウザーによるサービスのためアプリのダウンロードは不要で、利用時にはスマートフォン画面を見せればよい。ただ、利用回数に制限のある施設(フェリーやロープウエーなど)については、施設に貼付されているQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ることによって利用可能になるとしている。

 また、従来の紙券では実現できなかった「24時間券」などの時間券もラインアップし、さまざまなニーズに応えるとした。

 広島電鉄とNECでは、今後の機能拡充に向け、他事業者との相互連携を進める考えで、事業者間清算システムの実装や、経路検索、AI(人工知能)オンデマンド交通、シェアサイクルなどさまざまな機能とのAPI連携を進め、広島エリアにおけるMaaSソリューションの実装を目指す。(インプレスウオッチ)

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