社説で経済を読む

ゴーン被告逃亡、求められる「出国管理の穴」の精査 (2/2ページ)

 5日付毎日は「計130日に及ぶ前会長の身柄拘束は海外から批判を浴びた。否認する被告を長期勾留する日本の刑事司法は、自白を引き出すための『人質司法』と呼ばれてきた」と指摘。「今回のケースを保釈のハードルを上げる動きにつなげるべきではない」と強調した。

 朝日も7日付で「衝撃は大きいが、だからといって時計の針を戻すことはあってはならない」とクギを刺した。

 五輪テロ対策に懸念

 しかし、今回の逃亡劇が突きつけた大きな宿題は、保釈後の動静監視もさることながら、やすやすと不法出国を見逃した日本の出入国管理の見直しにある。

 プライベートジェットについては保安検査、税関・検疫・出国審査で便宜を図ることが多いようである。海外とのビジネス拡大や富裕層の訪日増加をにらんだ規制緩和の一環だという。

 ゴーン被告が“出国”に使ったとみられる関西国際空港のプライベートジェット専用施設では、荷物の保安検査が義務化されていなかった。出入国管理は「入」には厳しいが「出」には甘くなりがちという。今回はその穴を突かれた。

 夏の東京五輪・パラリンピック開催も秒読み段階に入った。今回の逃亡劇は「日本の治安態勢の不備を見事に浮かび上がらせた」(9日付産経)。テロ対策ははたして万全か。改めて漏れがない様チェックが必要だ。

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