金融

訪日客トラブルに保険続々 医療費未収・SNS炎上…対応後押し

 訪日観光客の急増を受け、受け入れに関わる国内事業者と旅行者のトラブルに備えた保険商品が多様になっている。外国人の医療費不払いに見舞われる病院や、会員制交流サイト(SNS)が悪評で染まる「炎上」に悩む飲食業などの需要が拡大しているためだ。東京五輪・パラリンピックで訪日客がさらに伸びると騒動も増えかねず、損害保険大手による商品開発競争は加速しそうだ。

 観光庁の2018年度の調査では、滞在中のけがなどに備える海外旅行保険に加入済みの訪日客は7割程度。日本でのトラブル防止へ官民で加入を呼び掛けた結果、損害保険ジャパン日本興亜がインターネットで扱う旅行保険は18年度の加入者数が前年度の1.8倍に伸びたものの、客の急増に追い付いていない。

 「ノーマネー」。厚生労働省によると、急病で診療を受けても支払いを拒んで帰国する客が後を絶たない。そこで、あいおいニッセイ同和損害保険は外国人患者に特化した「医業未収金補償保険」を昨年、医療機関向けに発売した。一定額まで不払いを補い、治療費回収は同社が代行する。東南アジアからの訪日客の入院治療費が1000万円を超えた例もあり、反響は大きいという。

 三井住友海上火災保険は中国の保険会社と提携し、日本での医療費をキャッシュレスでカバーする保険を中国で発売。取り扱いを伸ばしている。

 一方、SNSでは食文化の違いに由来していても「冷たい料理を出された」といった「悪口」が瞬く間に広まる。損保ジャパンの「ネット炎上対応費用保険」はコンサルティング会社への相談料などの負担を賄う。

 東京海上日動火災保険は、中国の人気SNSに日本の観光施設を紹介している東京のIT企業と提携。顧客の施設に対し、書き込み騒ぎに備える「レピュテーション費用保険」を付けている。

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