2020 成長への展望

日本航空社長・赤坂祐二さん(58)

 ■初のエアバス機投入、燃費効果に期待

 --昨年を振り返って

 「もともと、10連休や改元などイベントが多数ある年としてスタートしたが、飲酒問題がやはり大きい。2度目の事業改善命令を国土交通省から受けてしまい、本当に申し訳なく思っている。たくさんの自然災害があったほか首里城火災まであり、非常に印象深い1年だった」

 --飲酒問題で安全に対する信頼が揺らいだ

 「飛行機の安全というのは、リスクを想定して顕在化しないようにすることに尽きる。しかし、今回の飲酒問題はリスクとして想定していなかった。その点が一番の反省だ。飲酒問題はバスやタクシー業界では随分前から安全問題として捉えられていたのに想定してこなかったのは痛恨で、何をやっていたんだろうとつくづく思う」

 --昨年は初のエアバス機となる「A350」を国内線に投入した

 「圧倒的にお客さまからの支持をいただいている。また燃費が抜群に良い。羽田-福岡線だと15%ぐらいボーイングのB777よりも良い。国内線は距離が短いので燃費効果が出にくいが、それでも15%は驚異的だ。国際線だと3割ぐらい改善するのではないか」

 --国際線への投入の見通しは

 「燃費が抜群なのでぜひ使いたいと思う。B777と置き換えると格段に燃費効果が出るだろう。ただ、国内のB777のほうが国際線よりも古いので国内線から順に置き換える。1年に4、5機ずつ投入するのが精いっぱいなので、国際線に投入するのは、4、5年は先になるだろう」

 --2017年に出資した超音速旅客機の開発ベンチャーが今年、試作機を発表する見通しだ

 「まだ商用の飛行機になるまでは、認証プロセスがたくさんあるし相当に時間がかかる。早いに越したことはないが10年ぐらいのスパンで見ないといけないと思う。でも実現すれば非常に便利だし、お客さまの選択肢も広がるのでぜひ導入したい」

 --追加出資などの考えは

 「今のところは考えていない。試作機がどういう具合に仕上がって、どういう結果を出せるのか。技術的に厳しく見ようと思っている。超音速旅客機には、まずは騒音、今の時代で厳しくなってるのが、燃費という問題もある。こういう環境問題にどれだけ耐えられるスペックに仕上がるか。以前よりもハードルは高いと思う」

                   ◇

【プロフィル】赤坂祐二

 あかさか・ゆうじ 東大大学院修了。1987年日本航空入社。執行役員整備本部長、常務執行役員などを経て、2018年4月から現職。北海道出身。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus