高論卓説

技術の祭典でもある東京五輪 国産スポーツ用品で存在感示す好機 (2/2ページ)

 カヌー競技は、欧州製の艇を用いるのが一般的であったが、静岡県御殿場市にあるレーシングカー設計会社のムーンクラフトが艇の開発を進めている。炭素繊維に熱と圧力を加えて艇を造るという。国産のカヌー艇で勝利すれば、日本のモノづくりの評価を高めることになる。スポーツビジネスの枠は広がり、興味を募らせる。道具を製作する技術力の競演、それが東京五輪の目玉になりつつある。

 パラリンピックでも、パラアスリートが用いる義足の善しあしによって競技力が左右されたり、車イスの性能がものをいったりする。国産の道具を用いて栄光を目指してほしいものである。

 スポーツ用品の開発が進み、新たな五輪レガシーになりつつある。日本のモノづくりの真価が問われる夏となりそうだ。

【プロフィル】松浪健四郎

 まつなみ・けんしろう 日体大理事長。日体大を経て東ミシガン大留学。日大院博士課程単位取得。学生時代はレスリング選手として全日本学生、全米選手権などのタイトルを獲得。アフガニスタン国立カブール大講師。専大教授から衆院議員3期。外務政務官、文部科学副大臣を歴任。2011年から現職。韓国龍仁大名誉博士。博士。大阪府出身。

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