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JR東海、国内最大級掘削マシン公開 直径14メートル リニア地下トンネル用

 JR東海は29日、品川-名古屋間に2027年に開業予定のリニア中央新幹線の地下トンネル建設で使う掘削用のシールドマシンを、製作した神戸市の工場で報道関係者に公開した。円筒形で直径約14メートルの穴を掘り進めることができるマシンは、鉄道建設用として国内最大級という。

 JR東海によると、公開されたマシンは「第1首都圏トンネル」のうち、東京都港区の品川駅から川崎市中原区の「等々力非常口」まで約9.2キロで使用。4月にスタート地点となる品川区の「北品川非常口」に運び込む。非常口は深さ約90メートル。掘削開始までの準備に約1年かけ、その後北側の品川駅と西側の等々力まで工事する。残土は横浜市の埋め立て事業に活用する。

 マシンはリニアの試験車両と同じ青と白に塗られ、合金の刃が約700枚付いた先端部がゆっくり回転し、1日平均で約20メートル掘り進む。刃が摩耗しても遠隔操作で交換できる装置も搭載された。マシン製作は三菱重工業神戸造船所にある「JIMテクノロジー」製造部が担当した。

 中央新幹線建設部の吉岡直行担当部長は「固い地盤や高水圧に耐える頑強なマシンができた。生やさしい工事ではないが、万全の準備で着実に進めたい」と話した。

 リニア建設では大井川の流量減少問題をめぐり静岡県と対立。同県で本体工事に着手できず、JR東海は開業時期に影響する恐れがあるとする。

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