話題・その他

ケール新時代、「まずい」から「うまい」へ 今や料理の主役に (1/2ページ)

 【近ごろ都に流行るもの】

 「まず~い、もう一杯!」も今は昔。青汁の原料野菜「ケール」のイメージが、先入観のない若い世代を中心にカッコよく一新している。青年たちが手掛ける自社農場産のケールを“主役”にしたレストランが店舗を拡大。食べやすく開発された品種はスーパーマーケットにも並び、家庭料理の出番も広がる。栄養面では文句なしのスーパーフードだけに、「健康」と「美容」がほぼ同義語となった令和時代を代表する人気野菜になるかも!?(重松明子)

 「ビタミンA・C・Eがそろっている稀有(けう)な野菜。豊富なポリフェノールとの相乗効果で、抗加齢をはじめ健康・美容面で期待できる」

 管理栄養士の松田真紀さん(47)がケールを絶賛した。食物繊維が豊富だが糖質は低く、芋類や根菜の糖質を避けている人にもうってつけ。特に実感するのは「デトックスのスッキリ感」という。

 自身が教えるヨガ教室の生徒たちも大好物。「昔のCMを知らない若者には、インパクトの強いスーパーフード。筋トレブームで、タンパク源となる肉との相性がよいのも人気の要因」と指摘した。

 松田さんも通う、ケールがメインの野菜レストラン・バル「WE ARE THE FARM(ウィー アー ザ ファーム)」を展開する「ALL FARM(オール ファーム)」は6年前、東京・代々木上原に1号店を開き、現在は都内と川崎市内で7店舗に拡大。4月には東京・豊洲にも出店する。

 千葉県佐倉市の自社農場で栽培されるケールのメニューは、サラダ2種、お好み焼き、鍋2種。ケールしゃぶしゃぶの野菜食べ放題・飲み放題付コース(2時間5500円)などがある。千切りでいただくと、苦味というよりも「土の滋味」を感じる。豚肉やチーズと好相性だ。

 「旅先のアメリカで食べてクセになった。ワイルドな固定種のケールを日本で無農薬・無化学肥料で育てて、おいしく提供したいと考えました」と古森啓介社長(32)。相棒の寺尾卓也農場長(32)は大学の同級生。「農業の6次産業化(※)を目指そう」と、古森さんは料理人、寺尾さんは農業の道に進み、平成25年に共同で事業を始めた。

(※)6次産業化とは、1次・2次・3次の各産業を融合し、新しい産業を生み出そうという取り組み。農業・漁業(1次産業)を担う生産者が食品加工(2次産業)と流通・販売(3次産業)も行い、経営の多角化を図ることを指す。1、2、3のそれぞれの数字をかけ算するイメージからこう呼ばれる。

 寺尾さんは「当初こそ『ケールって何?』と聞かれたが、今ではケール目当てのリピーターが中心。環境適応性の高い植物で、通年収穫できるのが強み」と話す。昨年11月は大豊作だったため、目黒店に近いJR目黒駅前で1週間ケールを無料配布。今年2月には群馬県安中市に新農場ができる。

 21日にスーパー「オオゼキ」下北沢店(東京都世田谷区)を訪ねると「カリーノケール(愛知県産)138円」の表示。手のひらサイズのケールが一袋に7~8枚(50グラム)入っている。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus