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旧MRJ、開発費の回収見えず 正念場迎えた国産ジェット事業化 (2/2ページ)

 地方都市間を結ぶリージョナル機の需要は年々拡大しており、100席級以下は今後20年で5000機以上に達すると予測されている。しかも、最大市場の北米中心に普及している70席級以下は古い機種しかなく、開発中の競合も不在だ。90席級の「M90」に続いて開発を進める70席級の「M100」は依然、需要を総どりできる可能性がある。

 もっとも、その北米ではこれから老朽機の大量更新という“特需”が始まる見通し。だが、スペースジェットの投入が遅れれば、顧客はより小型のプロペラ機などを選ばざるを得ない。そうなれば、8000億円規模に膨らんでいるとされる開発費の回収も遅れ、三菱重工はさらに窮地に追い込まれることになる。(井田通人)

 ■スペースジェットをめぐる主な動き

 2008年 3月 三菱リージョナルジェット(MRJ)の事業化を決定

 2009年 9月 設計変更で初の納入延期を発表

 2012年 4月 検査態勢の不備や製造工程の見直しで2度目の納入延期

 2013年 8月 部品の仕様変更に手間取り3度目の納入延期を発表

 2015年11月 初飛行に成功

 2015年12月 ソフトウエア改修や主翼の強度不足などで4度目の納入延期を発表

 2016年10月 米国で飛行試験開始

 2017年 1月 設計変更で5度目の納入延期を発表

 2018年 3月 三菱航空機が約1100億円の債務超過に

 2018年12月 三菱重工業の支援で三菱航空機が債務超過を解消

 2019年 3月 飛行試験開始

 2019年 6月 名称をスペースジェットに変更 カナダのボンバルディアから小型機事業を買収すると発表

 2019年10月 米航空会社が100機の発注をキャンセル

 2020年 2月 6度目の納入延期

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