金融

地銀42行で窓口昼休み導入 ネットバンキング普及が後押し

 地方銀行で昼の決まった時間帯に営業を一時休止したり、平日に休業日を設けたりする動きが広がっている。

 地銀にとって、地域にきめ細かく張り巡らした支店や出張所は経営の生命線。しかし近年はパソコンやスマートフォンによるインターネットバンキングの普及で来店客が減少し、経営の重荷になっている。昼休みは店舗網を維持するためにたどり着いた苦肉の策だが、客離れが加速する可能性もあり各行は手探り状態だ。

 シャッター下ろし

 シャッターが下り、ATM(現金自動預払機)以外は利用できなくなった。中部地方を地盤とする地銀のある店舗は正午から午後1時まで昼休み。行員は店内でお弁当を食べたり、食事に出掛けたりと自由に過ごす。

 顧客に多大な迷惑を掛けないように、昼休みを取る店舗は車で15~20分行けば別の店舗がある場合に限った。この銀行を利用する70代の無職の夫婦は「昼休みが導入される前は不便になるかもしれないと思っていたが、もう慣れた」と話す。

 北関東のある地銀幹部は「配置している行員数よりも1日当たりの来店客が少ない店舗もある。支店や出張所の在り方は見直さざるを得ない」と経営の厳しい内情を打ち明ける。

 福岡銀行の柴戸隆成頭取は「インターネット取引の増加で、来店客数はこの10年で35%ほど減った。変化に対応して構造を変えていく」と危機感を隠さない。

 抜本見直しも

 日銀が、民間銀行から預かる預金の一部に年0.1%の手数料を課す「マイナス金利」を導入したのが2016年2月。それ以降、市場では金利低下に拍車が掛かり、銀行の利益の源泉となる預金と貸し出しの金利差「利ざや」が縮小した。

 資金需要が低迷する地方都市で地銀が新たな取引先を開拓するのは容易でない。加えて昨年10月の消費税増税や、度重なる自然災害で地域経済は一段と疲弊している。

 大手銀行だと採算が悪い店舗は閉鎖するケースが多く、昼休みや平日に休業日を設けるような動きはごく一部に限られる。地銀もこれで効果がなければ、統廃合や閉鎖など店舗網の抜本見直しに踏み込む可能性がある。

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