高論卓説

新型肺炎、中東が対日厳格措置 「感染危険国」払拭に直接説明を (2/2ページ)

 中東での新型コロナウイルスの感染拡大は、一部諸国が厳格な対日措置を発表していることからわが国にとっても対岸の火事ではなくなっている。幾つかを挙げれば、イスラエル保健省が一定期間、日韓に滞在した外国人の入国拒否を表明するとともに、自国民に両国への渡航中止を要請している。

 また、イラクが入国禁止対象国に日本を韓国などとともに加えたほか、サウジの衛星テレビ、アルアラビーヤは自国民に日本旅行を回避するよう注意喚起している。クウェートも日本に滞在した外国人の入国拒否を表明し、イラクが自国民の日本渡航を認めないことを発表している。

 筆者は、わが国が韓国などと並んで中国発の新型コロナウイルスの感染危険国と見なされている現実をそろそろ認識し、中東諸国に現状を説明する必要があると考えるのだがいかがであろうか。

【プロフィル】畑中美樹

 はたなか・よしき 慶大経卒。富士銀行、中東経済研究所カイロ事務所長、国際経済研究所主席研究員、一般財団法人国際開発センターエネルギー・環境室長などを経て、現在、同室研究顧問。東京都出身。

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