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テレワーク導入支援に商機 新型コロナ対応 無償サービスで顧客開拓

 新型コロナウイルス感染症の防止で、政府が在宅などでの勤務を企業に呼び掛ける中、テレワーク導入の支援会社に問い合わせや取引が相次いでいる。多くの就職説明会が中止となり、企業がウェブでの面接に切り替える動きも。期間限定で無償サービスを提供するなど顧客の取り込みを図っている。

 「普段の約300倍の問い合わせが来ている。対応が追い付かない」。セキュリティーソフトウエア開発「ビットブレイン」(福井市)の斎藤智示代表取締役が語る。1月末、テレワーク製品「SPG-Remote」の契約から2カ月間の無料提供を開始。特別な機器は不要で、会社にあるパソコンに接続、遠隔操作できる。2月上旬から3週間で約23万件の問い合わせが来たという。

 契約する企業の規模や業種はさまざま。斎藤氏は「『テレワークは大企業のもの』と考えていた中小企業もマスクや消毒液が手に入らず、従業員を守りつつ経済活動を維持しないといけないとの危機感があるようだ」。

 「オリィ研究所」(東京)は遠隔操作で動きや声を伝えることができる高さ約20センチの分身ロボット「OriHime」のキャンペーンを開始。ロボットを操作することで、自宅にいながら職場にいる人たちとコミュニケーションを取れる。通常の契約は最低2カ月以上だが、3月末までは単月からの契約が可能に。担当者は「感染拡大以前から企画していたが、この機会に広く製品を知ってもらいたい」と話す。

 「スタジアム」(東京)は、ウェブ面接システム「インタビューメーカー」を1月末から4月末まで無償で提供中。前沢隆一郎執行役員は「問い合わせは22倍に増えた。対面ではないウェブ面接に抵抗感を覚える企業はまだまだ多いが、いつでもどこでも面接できる利便性が浸透していく機会になれば」と期待する。

 制度普及を図る日本テレワーク協会(東京)の富樫美加事務局長は「今回の感染拡大で、備えとしてテレワークが必要だと認識された。労務管理やシステム面のハードルはそこまで高くない。離職防止や人材獲得にもつながり、中小や地方の企業こそ目を向けてほしい」と話した。

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