リーダーの視点 鶴田東洋彦が聞く

丹青社・高橋貴志社長 デジタル技術で空間演出に磨き(2-1) (2/3ページ)

 70年大阪万博で開花

 --成長をもたらした契機は

 「この業界は70年の大阪万博で開花し、内装工事からディスプレーの事業モデルが出来上がった。大規模ディスプレーを一度に手掛けたことから売り上げが増え、70年には30億円と前年の14億円から急伸した。売り上げは73年に50億円を超え、79年には100億円を突破した。大阪万博を機に関西での基盤も拡大することができたし、顧客の要求に応じるため技術も進化し、一気に飛躍した」

 --成長にはイベントが欠かせない

 「85年の『つくば博(テーマは人間・居住・環境と科学技術)』、2005年の『愛・地球博(自然の叡智(えいち))』、15年の『ミラノ万博(地球に食料を、生命にエネルギーを)』などと、その時代とともに創意工夫を凝らした展示手法が採用されてきた。さらに映像や音響、ICTのデジタル技術を取り入れながら『体感する』『考える』空間づくりに注力ポイントが変化している。20年の『ドバイ万博(心をつなぎ、未来を創る)』では日本館の展示工事を任された」

 街づくりや地域創生にも貢献へ

 「一方で、成長機会を生かして勝ち残るのか、滑り落ちるのかは提案力、企画力が重要になってくる。こうした意味からも25年の『大阪・関西万博(いのち輝く未来社会のデザイン)』を非常に楽しみにしている。25年を見据えて関西地区を改めて強化するため、17年に関西支店を移転し人員増強や交流を推進した。19年には担当役員を置いて、より良いサービスを提供できる環境整備を進めている」

 --デジタル化への対応は

 「5G(第5世代移動通信システム)などが急速に進むためいろいろなことが行えるようになる。ディスプレー業界も床・壁・天井といった内装はもちろん、デジタル技術を使用した演出へのニーズが急速に高まっている。そこで17年に空間演出のプロ集団『CMI(クロスメディアイノベーション)センター』を創設した。企業ミュージアムなどの文化空間、空港などのパブリック空間といった幅広い分野の空間でデジタル技術を活用し、その“トキ”にしか体験できない価値づくりの創出に貢献している。トキ消費と呼ばれ、その場所、その時間でしか体験できず、参加者が主体的に取り組みたくなる空間づくりといえる」

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