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ビデオ会議、1日2億人超利用 人気「ズーム」安全性懸念も

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、インターネットを通じたビデオ会議システム「ズーム」の利用者が急増している。しかし、プライバシーや安全性に関する問題が発覚し、運営する米新興企業「ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ」は対応に追われている。

 ズームは企業の在宅勤務や教育機関の遠隔授業で活用が広がり、3月の利用者数は1日当たり2億人以上を記録。昨年末の1000万人から急伸した。米アップルのアプリ市場のダウンロード順位はトップだ。

 人気が高まる一方で、ズームを使った公開イベントで、ポルノや白人至上主義者の映像を流す「ズームボミング(爆撃)」と呼ばれる嫌がらせ行為が問題化した。中止に追い込まれたイベントもあり、ズーム社はパスワード設定などの防止策を利用者に呼び掛けた。

 ズーム社のずさんなプライバシー管理を指摘する報道も相次ぐ。利用者の端末データを米交流サイト大手フェイスブックに送信したり米交流サイトのリンクトインで登録した職歴などの情報が無断で閲覧されたりしたことが報じられ、ズーム社は見直しを進めている。

 米メディアによると、ニューヨーク州の司法当局はズーム社に書簡を送り、こうした問題の調査に乗り出した。ニューヨーク市の教育当局は学校の遠隔授業でのズームの使用中止を指示したという。ロイター通信は、米起業家イーロン・マスク氏が率いる米宇宙企業スペースXが、従業員のズームの使用を禁止したと伝えた。

 ズーム社のエリック・ユアン最高経営責任者(CEO)は1日、ブログで一連の問題を謝罪。今後3カ月は安全性強化に専念し、毎週、進捗(しんちょく)を明らかにするとしている。(ニューヨーク 共同)

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【用語解説】ズーム

 2011年設立のズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(本社・米西部カリフォルニア州サンノゼ)が提供するビデオ会議システム。創業者で最高経営責任者(CEO)のエリック・ユアン氏は中国出身。昨年4月にナスダック市場に上場した。パソコンやスマートフォンのアプリで利用する。無料サービスもあり、日本でも展開している。従業員は2000人超。(共同)

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