高論卓説

「サブスク」更に栄えて「シェア」滅ぶ 新型コロナが変えるベンチャービジネス (2/2ページ)

 法人需要も強い。Zoomのような定額(一定人数、一定時間までは無料)の会議システムが急伸している。コロナ危機は長期化が必至であり、企業はますます在宅勤務に本腰を入れなければならない。リモートワーク需要は着実に伸びていくだろう。

 さらに、かつては投資価値を高めるための調味料のような扱いだったAIへの投資も、いよいよ加速しそうだ。リモートワークにすると問われるのは、各個人がどのよう業務をどのくらいの時間かけて行っているかの管理であり、自動化できる業務の抽出だ。請求書や契約書の作成は自動化できるし、読み取りについても自動化できる。その際に重要なのは人間が指摘した間違いをAIが学習して徐々に賢くなっていくことだ。

 コロナショックを経てベンチャービジネスに対する評価軸は、大きく変化していることになるだろう。

【プロフィル】山田俊浩

 やまだ・としひろ 週刊東洋経済編集長。早大政経卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。週刊東洋経済の編集者、IT・ネット関連の記者を経てニュース編集長、東洋経済オンライン編集長などを歴任。2019年1月から現職。著書に『孫正義の将来』(東洋経済新報社)。

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