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ANAの前期は75%減益 21年3月期見通しは「未定」

 全日本空輸を傘下に持つANAホールディングス(HD)が28日発表した2020年3月期連結決算は、新型コロナウイルスの感染拡大で航空需要が大幅に減少したことなどから、最終利益が前期比75%減の276億円と大幅な減益となった。新型コロナの収束見通しが立たないことから、21年3月期の業績見通しは未定とした。

 20年3月期連結決算は、売上高が4.1%減の1兆9742億円、営業利益が63.2%減の608億円だった。第3四半期までは売上高が過去最高ペースだったが、20年1~3月期は新型コロナの影響が直撃したことで通期では減収減益だった。

 全日空は28日時点で国際線が9割、国内線が7割の減便と旅客収入が激減しており、資金繰りや雇用維持が懸念されている。赤羽一嘉国土交通相は同日の閣議後会見で「航空会社の資金繰りを踏まえながら適宜適切に支援したい」と述べた。

 これに対し、オンライン会見した同社の福沢一郎常務は「資金繰りはまったく問題ない」と強調。その上で民間金融機関と3500億円の融資枠の契約を28日付で締結したほか、政府系金融機関の危機対応融資として3500億円を借り入れるなど「9500億円が間もなく手当てできる」と述べた。

 雇用維持については同日時点でグループの22社3万5000人を一時帰休の対象としており、2万8000人が取得したという。福沢氏は、5月末までにグループ全社員の93%に当たる4万2000人が一時帰休の対象となることを明らかにした。また、新卒採用も抑制する方向だという。一方、21年3月期の業績は年間を通して新型コロナの影響を受けるとみられる。福沢氏は「今年9月には航空需要は回復し始め、年度末には前期比で5~7割程度までは回復するのではないか」との見通しを示した。

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