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航空業界、29兆円減収も ICAO試算

 国際民間航空機関(ICAO)は4月30日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響に関する試算を発表した。世界の航空業界の回復が第3四半期以降にずれ込めば、パンデミックがなかった場合と比べ、今年の乗客は最大15億4千万人減少し、全体で同2730億ドル(約29兆円)の減収になるとした。

 ICAOは「観光業や世界的サプライチェーン(部品の調達・供給網)の重要性からみて、経済復興を計画する多くの国にとって重要な意味がある」と指摘した。輸送できる旅客数も同72%減少すると推定した。

 試算は29日付。5月中に回復の兆しが見え始める「V字回復」を想定したとしても、乗客は最大13億300万人減少し、同2310億ドルの減収になると見込んだ。

 2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の際は、アジア太平洋地域では約6カ月で航空各社の収益が回復したが、そうしたシナリオは「現状には当てはまらない」と指摘した。(共同)

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