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音楽業界の「失われた夏」 フェス中止などで巨額損失…密集ゆえ再開遠く (1/2ページ)

 パンデミック(世界的大流行)にまで発展した新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりイベントの自粛が相次ぎ、米国の音楽業界はかつてない苦境に立たされている。主要な収益源であるコンサートが早くから休業要請の対象となり、いまだ再開の見通しが立たないなかで損失が膨れ上がっているためだ。

 収益性の高い夏の大型イベントがすべて白紙になる最悪の事態も現実味を帯びつつあり、事業存続の危機にあえぐ音楽関連各社は暗中模索を続けている。

 「密集」ゆえ再開遠く

 新型コロナの感染拡大を受け、テイラー・スウィフトやジャスティン・ビーバーら超人気のアーティストが年内の全公演の中止・延期を発表し、業界に大きな衝撃を与えている。プロモーターもすでに5~6月に予定されていたイベントの中止を相次ぎ決定し、7~8月のイベントを開催するかどうかの判断を急いでいる。

 業界トップの間では既に、感染拡大の原因となる「密集」状況を作る大型イベントの再開は当面は困難との見方が優勢となっている。特に大型フェスティバルの多いカリフォルニア州ロサンゼルスやイリノイ州の当局も大人数が集まるイベントの年内の再開は厳しいと発言しており、規制緩和に慎重な姿勢にある。

 数々の野外フェスティバルが全国各地で開かれる夏は、コンサート業界にとって書き入れ時だ。米業界誌ポールスターによると、夏のイベントがすべて中止になった場合、コンサート業界は50億ドル(約5339億円)を超えるチケット収入を失う可能性がある。

 新型コロナの感染拡大によって、コンサートなどの音楽イベントは真っ先に自粛要請の対象となり、業界への打撃はすでに深刻化している。ニューヨーク州などが3月12日に大人数の集会を制限したことを受け、プロモーターやマネジャーなどが同月中の大規模イベントの中止を要請。再開時期がいまだ不透明なまま、損失額はさらに膨らむ見通しだ。

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