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米プロフィールドに「スポーツの灯」は戻るか (1/2ページ)

 NFL(米ナショナル・フットボールリーグ)は7日、今季のスケジュールを発表した。新型コロナウイルスの影響による開幕延期を選択せず、9月10日に開幕戦を迎え来年2月7日には王座決定戦のスーパーボウルを開催する予定だ。果たしてその日がどのような環境であろうか。NFLなら開催の期待が高まるものの昨今のわが国からは全く想像し難い。(帝京大学教授・川上祐司)

 素早いMLB経済支援

 小職は毎年2月から米アリゾナ州で開催されるMLB(米大リーグ機構)、サンフランシスコ・ジャイアンツのスプリングトレーニングキャンプに帯同している。毎年多くのファンでスタジアムを埋め尽くすスプリングトレーニングだが、今年はやや少ないように感じた。新型コロナウイルスの影響が徐々に押し寄せ3月12日にはアリゾナ州で公衆衛生緊急事態宣言が発令され、残り全ての試合が中止となった。その経済的損出は約1億ドル(約107億4800万円)という。翌日各チームは一斉にステートメントを発信。その内容は「家族であるファンの健康と安全を最優先する」であった。合わせてCDC(米疾病対策センター)と政府機関が提供するガイダンスに従うようにと繰り返す。各MLBチーム施設は完全に閉鎖され、フィールドメンテナンススタッフの友人は「このままでは仕事がなくなる」と嘆く。

 MLB30チームはスタジアムの従業員に対しても経済支援として計3200万ドルを寄付すると発表。そのスピードは舌を巻く速さである。スポーツチームの機能と影響力をまざまざと見せつけられる。あっという間に街から人と「見るスポーツ」の灯が完全に消えたこのスポーツ先進国はこの後どう動くのか。

 同州フェニックス市南部に広がる国内最大の都市公園サウスマウンテンパークはハイキングとマウンテンバイクのメッカである。幾つもの整備されたトレイル(登山道)からは市内が一望でき、夕暮れ時には多くの人々が押し寄せた。自然と地域が委ねた脱俗社会に自然と集まる多くのハイカーたちの笑顔に心が癒やされる。

 また市内の各公園でも整備されたコートでビーチバレーボールを少人数で楽しむ。一方、大学では一斉にオンライン授業に切り替わり、大きな混乱もなく春休み後の授業が開始される。改めてこのリスク時で既に整備されたインフラを目の当たりにする。これらは多くの税金や寄付金で賄われている。全てはこの街で暮らす人々のためである。

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