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共働スペースが新型コロナで明暗 香港は高需要もシンガポールは客足減 (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、コワーキング(共働)スペースの利用でアジア2大金融ハブの明暗が分かれている。政府がテレワークを推奨する中で香港ではコワーキングスペースの利用が増加する一方、感染者急増のため厳格な行動制限に踏み切ったシンガポールでは多くのスペースが閉鎖または客足減少の憂き目にあっている。

 新規入居者25%増

 新型コロナの影響でテレワークの動きが広がる中、香港ではコワーキングスペースの需要が高まっている。香港でコワーキングスペースを運営するデスクの1~3月期の新規入居者は前年比25%増となった。

 こうした傾向は一段と厳格なロックダウン(都市封鎖)で外出自粛が進む他国とは対照的だ。利用増加の主な理由として当局が感染押さえ込みに成功したことで警戒感が薄らいだという事情のほか、デスクのトーマス・フイ最高経営責任者(CEO)は香港の劣悪な住宅環境を挙げる。「香港の住宅は非常に狭いため、業務遂行に弊害が多いという理由が特に大きいだろう」と指摘する。

 アジア・太平洋地域の主要都市で企業などにワークスペースを提供するエグゼクティブ・センターによると、同社が香港で1~3月期に新たにリースした面積は前年比33%増となった。同社のポール・サルニカウCEOによると、香港の企業は長期の賃貸契約を締結するリスクを取るより、経費を節約して柔軟な働き方を維持することを重視している。「香港で3年間の固定の賃貸契約を締結した後、家具や内装に投資するというのは、大部分の企業にとって過剰投資だ」と同氏は指摘した。

 規制強化で大打撃

 一方、シンガポールでは状況が大きく異なる。ここにきて感染者が急増しているシンガポールでは、政府は生活必需品に関する分野を除くすべての事業の閉鎖を要請するなど規制を強化しており、従わない場合は多額の罰金や懲役が科される。このため、ほとんどの労働者が在宅勤務を余儀なくされている。

 シンガポールのコワーキングスペースはテクノロジー企業などから人気を集めていたが、政府の規制強化により大打撃を被っている。アジアを中心にコワーキングスペースを展開するジャストコーは全17カ所の拠点で大部分の利用を制限したため、利用者が激減している。

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