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かんぽ生命保険 青壮年層開拓、販売チャンネル多様化

 かんぽ生命保険社長・千田哲也さん(60)

 --保険の不正販売をめぐり、多数契約などの疑いがある約6万人の追加調査をしているが、進捗(しんちょく)状況は

 「優先順位の高い案件から順に調査を進めており、6月までにめどをつけたい。顧客の意向をしっかり聞いて契約復元などの権利回復を進めるが、何度も話を聞く人もいるので時間がかかる。最終的には6月以降も調査が残ってしまう部分はあると思う」

 --自粛中の保険商品の販売の再開について

 「少なくとも2020年度は顧客に保険を売っていくような年ではない。信頼回復なしでは再生の道はあり得ない。顧客との対話やアフターフォローなどを通じて、段階的に再開が見えてくることになると思うが、以前のような販売のやり方は永遠にないと考えている」

 --不正販売問題が業績に与える影響は

 「新規契約が減少する状況が長期間続いていくことになると、保有契約がどんどん減少していく。売上高などの規模はある程度は縮小せざるを得ない。これまではボリュームばかり追って質が伴わなかったので、質の伴った売る力をつけることが大切になる」

 --今後はどのようなビジネスモデルを描くのか

 「高齢者への不正販売が相次いだこともあり、ビジネスモデルは変わらないといけない。まず、青壮年層の開拓を一つの大きなターゲットにしていく。商品についても病気やけがに備えた保障性商品に力を入れる。また、販路も郵便局員による訪問だけでなく、さまざまなチャンネルを考えていかなければならない」

 --日本郵便との関係をどう変えていくか

 「郵便局のチェック体制に大きな課題があったので、重層的なサポート体制の構築に向けて仕掛けや仕組みをつくっていきたい。日本郵便とは互いに緊張感を持つこと、しっかり手を携えることの両方が必要になる」

                  ◇

【プロフィル】千田哲也

 せんだ・てつや 東大法卒。1984年郵政省(現総務省)入省。かんぽ生命保険専務執行役、代表執行役副社長などを経て、2020年1月から現職。香川県出身。

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