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ベンチャー支援の動き加速 感染対策・ポストコロナ 有望事業育成

 新型コロナウイルスの感染拡大で経営環境が厳しくなる中、パンデミック(世界的流行)収束後の社会変化をにらんで、有望なベンチャー企業を投資などで支える動きが始まった。新型コロナ感染症の経験で浮かび上がったさまざなな社会課題の解決に役立つ新たな事業の芽を育てることで、コロナに負けない経済社会への変革を後押しする狙いだ。

 ベンチャー投資の業界団体の日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)はこのほど「コロナと戦う」ベンチャー企業40社と、「ポストコロナ社会を構築する」ベンチャー企業83社を公表し、事業育成に向けた投資を促した。

 コロナと戦う企業には創薬系ベンチャー企業のほか、AGREE(アグリー、茨城県つくば市)やキュア・アップ(東京都中央区)、T-ICU(兵庫県芦屋市)などの遠隔診療サービスを手掛けるベンチャーも数多く選定。ポストコロナの分野では、コネクテッドロボティクス(東京都小金井市)、inaho(イナホ、神奈川県鎌倉市)、オリィ研究所(東京都港区)、テレイグジスタンス(同)などのロボットベンチャーや、遠隔で面接を行うZENKIGEN(ゼンキゲン、東京都千代田区)、無農薬有機野菜通販の坂ノ途中(京都市下京区)など多彩な顔触れが並んでおり、JVCAの代表理事を務める赤浦徹氏と中野慎三氏の両会長は連名の声明で、「感染拡大防止や社会構造の変化に対応できるベンチャーを支えてほしい」と、投資を呼びかけた。

 一方、ベンチャーキャピタル各社も個別に新型コロナをテーマにした投資の検討を進めている。GMOインターネット傘下のGMOベンチャーパートナーズは、金融とITを融合するフィンテック関連のベンチャー企業を投資対象とするファンド(基金)のうち、35億円を「新型コロナ・リセッション投資枠」と設定。フィンテックに限らず独自の技術を持ち海外展開を目指す創業初期のベンチャー企業に投資する考えで、すでに2社への投資を決めた。

 また、独立系VCのインキュベイトファンド(東京都港区)は、起業家と投資家のマッチングイベント「サーキットミーティング」を月1回開催。コロナ対策に直接役立つ、またはポストコロナで活躍が期待される技術やサービスの開発に取り組む起業家の応募は、書類選考で加点評価し、投資資金の獲得を支援するという。(松村信仁)

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