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米航空が機内の「密」回避に苦戦 減便で乗客集中、増便ならコスト増 (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの感染拡大で大打撃を被っている米航空業界が機内の「密」回避に苦戦している。各社は旅行需要の減少に大幅減便で対応する一方、一部の運航便で乗客間の社会的距離(ソーシャルディスタンス)が十分に取れない状況が発生しているためだ。感染防止策の徹底を求める乗客からSNS(交流サイト)を通じて不満の声が相次いでいる。

 「ばかげた混雑」投稿

 各社はフライト数を通常から約90%削減しているが、全ての利用者が空の旅を取りやめたわけではない。米運輸保安庁によると、5月8日に米国の保安検査場を通過した人数は21万5000人以上と3月25日以来の高水準となり、緩やかながらも需要回復の兆しを見せている。

 こうした中、ここ最近では一部の機内の混雑ぶりをSNS上で訴える声が相次いでいる。アメリカン航空の国内便を利用したアマンダ・クンツさんは、5月8日のツイッターの投稿で「マスクや消毒剤を準備し、機内には最低限の人しか乗っていないと思っていたのに、馬鹿みたいに混んでいて危険だ」と批判した。

 ユナイテッド航空の国内便を利用したエイミー・グロヤさんは5月7日のツイッターの投稿で、検索目印の「#(ハッシュタグ)」を利用し「#社会的距離なし」と訴えた。グロヤさんは機内の中央席の多くが空席でなかった点について、ユナイテッドに抗議の電話を入れるつもりだと話した。

 実際は大部分のフライトが通常よりもはるかに低い搭乗率で運航しているものの、大幅な減便から一部の便に乗客が集中するケースが生じている。感染防止対策徹底の要望に、各社は「社会的距離の確保を徹底し、増便によるコスト増に耐えるか」「感染リスク拡大を承知の上、コスト重視の減便を続けるか」という苦渋の二択を迫られている。

 乗客の苦情を受け、各社は対策に追われている。ユナイテッドは5月11日、満席に近いと予想される便を利用する乗客に対して再予約またはトラベルクレジットへの引き換えで対応すると発表した。同社は出発時刻の24時間前に連絡し、予約の変更を受け付ける。6月末まで適用するという。

 アメリカンは5月末まで機内中央の座席のうち50%を空席とする方針で、必要ならば使用することがあると説明した。家族が並んで座りたい場合など状況に応じてゲート係員が座席を再度割り当て。サウスウエスト航空も機内の一部座席の販売を制限している。

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