高論卓説

修羅場に強い経営者に学べ 守りより攻め、生き残りへ執念 (1/2ページ)

 新型コロナウイルス対策でさまざまな活動が自粛となり、需要が大幅に減少した。総務省が5日に発表した家計調査では、4月の世帯(2人以上)の消費支出は前年同月比で11.1%減と2001年以降で最大の減少率となった。(森一夫)

 世界的に経済は収縮しており、逃げ場がない。こうした危機的な状況を企業が乗り切るには、修羅場に強い経営者のリーダーシップが求められる。形勢不利でも、逆に意欲を燃やす経営者が必要である。

 テレビのワイドショーは連日のように、悲観的な話を流す。4日に日本記者クラブで会見した川本恭治城南信用金庫理事長が配布した資料は、厳しさを伝える多くの取引先中小企業の声を伝えている。

 しかし川本理事長によると「緊急事態宣言解除後、雰囲気がいくらか変わってきた。何とかできる方法を考えていこうという動きが少しずつ出ている」という。城南信用金庫は東京都品川区に本店を置き、東京南西部から神奈川県東部に合計85店舗を展開する。

 外出自粛に直撃された飲食店でも「アイデアマンが結構いて、席が上手にうまるように工夫して、それがイメージアップになるケースがある。こうした成功事例を集めて、どうやったらやれるか地域の皆さんと考えていきたい」。川本理事長は困難な中でも前向きな姿勢である。

 中小企業はいわば「常在戦場」のような状態にあり、普段から気を抜けない。今、大手企業で闘志満々の経営者には、中小時代に倒産の危機などの修羅場をくぐり抜けてきた人が少なくない。例えば日本電産の永守重信会長やアイリスオーヤマの大山健太郎会長などは代表的である。

 永守会長は4月末の決算説明会で「今はピンチだがチャンスだ。リーマン・ショックのときも大きなチャンスをつかんだ」と、前3月期の減益決算を吹き飛ばす勢いである。

 同社は現在、電気自動車(EV)向けのモーターなどに力を入れている。「2025年までにEV向けの勝負が決まる」と語り、コロナ禍の先を見据えて積極投資を続ける方針だ。「少なくとも1年は今の状況が続く。長引けば競争力のある企業が勝つ」と永守会長は見通す。

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