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動画配信サービス「無料」選ぶ消費者 コロナで所得減、広告入りを拒まず (1/2ページ)

 広告料で収入を得る無料の動画配信サービスが脚光を浴びている。米メディア大手、バイアコムCBSによると、傘下の広告支援型動画配信サービス、プルートTVの3月のアクティブユーザー数は2400万人。前年同月比で55%増加した。有料のケーブルテレビ(CATV)の視聴契約解除が記録的に増加する半面、「コロナ時代」の消費者の関心はこの先も一段とインターネット経由の無料動画に向かうと予想される。

 メディア大手も参入

 プルートTVは5月1日、米CATVチャンネルのAMCで大ヒットとなったゾンビ作品「ウォーキング・デッド」のシーズン1から5の配信を開始。ジェームズ・ボンド全作品などを取りそろえたラインアップが一層拡充した。

 世界各所でロックダウン(都市封鎖)が続き、オンライン動画の需要は急拡大している。他方、経済低迷で多くの消費者の所得環境は悪化するばかりだ。オンライン動画作品の検索アプリ、リールグッドのマーケティング責任者、キャサリン・バーヘン氏は「一昔前のように、途中で広告が入っても構わないという人が多くなっている」と話す。

 こうしたコロナ時代の消費動向を商機と捉え、メディア大手も無料動画配信に乗り出している。米FOXコーポレーションは4月、広告支援型動画のTubiを4億4000万ドル(約482億円)で買収した。買収の3日後には早くもフォックスの看板番組「ザ・マスクド・シンガー」がTubiで視聴可能になった。

 米コムキャストも同社チケットサイトのファンダンゴを通して米小売り大手ウォルマートから動画配信サービスのブードゥーを買収する計画。コムキャストは別の広告支援型動画配信サービス、ピーコックも展開予定だ。

 このほか、米アマゾン・コムのIMDbやレンタルビデオの米レッドボックス、ソニーからスピンオフ(分離独立)したクラックルなど、多くの企業が無料動画配信に乗り出している。

 スポンサー支出集中

 CATVや衛星放送と異なり、オンライン動画配信は現在、視聴者、動画配信企業、広告主の3者ともにメリットがある。米調査会社センサータワーによると、プルートは1月から4月までの3カ月間でアプリダウンロード数が90万件から300万件と3倍超に増えた。同じ期間中のTubiの契約件数は3割増の400万件、ブードゥーは55%増の67万3000件と急増した。

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