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KDDI、動画・音楽配信セットの5Gプラン発表

 KDDI(au)は24日、第5世代(5G)移動通信システムを使ったサービスについて、データ通信容量に上限がなく、「ネットフリックス」など4つの動画・音楽配信サービスがセットになったプランを25日から提供すると発表した。3月にスタートした5Gをめぐっては携帯電話大手3社の料金がほぼ横並びとなる中、コンテンツを軸にした差別化を進め、顧客の獲得を急ぐ。

 新プランはネットフリックスと「ユーチューブプレミアム」、テレビ朝日とKDDIが共同で始めた「テラサ」という3つの動画配信サービスと音楽配信サービスの「アップルミュージック」の利用料金がセットになって月額1万1150円(税別)。

 4つのコンテンツを個別に契約すると合計で月に3326円かかるが、セットになることでベースの5Gプランから2500円の上乗せで済み、2割強安く利用できる。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で動画配信市場が活況となる中、「5Gとのワンストップの提供で利用者の裾野を広げたい」(担当者)考えだ。

 携帯大手の5Gプランは動画やゲームを気兼ねなく使えるように、データ容量が大容量か、容量に上限がないプランとしている。料金はキャンペーンの値引きを含めると、いずれも月8千円程度で大差はなく、消費者が料金だけで携帯会社を選ぶのは難しい。

 それだけに、5G競争の軸はコンテンツとなる。5Gは単に契約者数を競うのではなく、高速大容量や低遅延といった5Gの特性を生かして顧客の体験価値を上げ、より多く利用してもらえるかで勝負が決まる。魅力的なコンテンツをいかにそろえられるかが焦点だ。

 こうした中、NTTドコモはウォルト・ディズニー・ジャパンの動画配信サービス「ディズニープラス」やアマゾン・ジャパンの「アマゾンプライム」に携帯プランとともに加入すると、1年間料金を割り引くサービスを展開。ソフトバンクも動画や会員制交流サイト(SNS)など20のコンテンツのデータ通信を無料にする携帯プランを提供するなど、コンテンツとの組み合わせで競っている。

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