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地方住まいの人材採用強化 首都圏IT、在宅勤務普及で受け皿

 首都圏のIT企業が地方に住む人材の採用を強化している。新型コロナウイルス流行に伴って在宅勤務が急速に普及し、遠隔地でも支障なく働けるようになったためだ。若い世代の域外流出に悩む地方自治体は多く、雇用の受け皿の役割が期待されている。

 ブログサービスを運営するベンチャー企業、ノート(東京)は7月から在宅勤務を前提に、遠隔地採用を本格的に開始した。エンジニアやデザイナーのほか、法務や人事担当など幅広い職種で募集。採用面接もウェブ上で実施する。

 オンラインでの新車リースを手掛けるナイル(東京)は、今夏から地方に居住する人の採用を始めた。電話やウェブ上で顧客対応する営業職が対象で、2021年末までに最大で約30人を採用する。個人向けの新車リースは地方での需要が多く、生活環境の実態を理解している人材の方が相談に乗りやすいと考えているという。

 ソフトウエア開発のフラー(千葉県柏市)は6月から新潟市内の拠点を拡充し、エンジニアの採用に乗り出した。ウェブ会議を活用すれば、千葉県にある本社と意思疎通は図れると判断した。

 東京近郊と比較して人材の獲得競争が激しくないため「優秀な人材を採用しやすい」(渋谷修太社長)。応募者側にとっては、高水準の首都圏の給与をもらうことができるメリットがある。

 首都圏にある企業の採用地域の広がりを受け、優秀な若者が地方に残って活躍する場面が今後増える可能性がある。新型コロナ流行で中小企業の倒産が相次ぐなど地方経済が疲弊する中、雇用情勢の安定にも寄与するとみられる。

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