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三菱自の益子会長退任 「健康上の理由」 日産連合内の発言力低下懸念も

 三菱自動車は7日、益子(ますこ)修会長(71)が同日付で会長職と取締役を退任したと発表した。「健康上の理由」としている。会長としての職務は加藤隆雄最高経営責任者(CEO)が代行する。平成17年から約15年半、経営トップを務めた益子氏の退任で、日産自動車、フランス大手ルノーと作る3社連合内での発言力低下を懸念する声もある。

 三菱自は同社会長を兼務した日産前会長、カルロス・ゴーン被告による拡大路線の失敗で収益構造が悪化。益子氏はゴーン被告逮捕後の令和元年6月にCEOを退いていた。再建に向けた中期経営計画が7月に発表され、連合強化に一定の道筋が立つ中、治療に専念する意向を示したという。

 三菱自関係者は「すでに加藤CEOが連合の会議にもほぼ同席し、中期計画策定も主導しており、事業執行に影響はない」としている。益子氏は7日付で特別顧問に就いた。

 益子氏は三菱商事出身。平成16年、リコール(無料の回収・修理)隠し問題が発覚した三菱自の再建を託され転籍、17年1月に社長に就任した。26年からはCEOとして経営を指揮したが、28年発覚の燃費データ不正問題で経営危機を招き、同年、日産から出資を受け、企業連合の下で再建を目指すことを決めた。

 三菱自社内では「あれだけ顔が広く連合との交渉経験も長いトップが去るのは痛手」として、連合内での発言力低下を危ぶむ声もある。日産は「引き続き三菱自と連携し、お互いの優位性を最大限活用した効果が創出できるよう取り組む」とコメントした。

 三菱自の令和2年4~6月期連結決算は新型コロナウイルス感染症の影響などで1761億円の最終赤字。3年3月期は3600億円の赤字を予想している。

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