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トヨタ、一律改め成果主義 定期昇給 21年から人事評価に一本化

 トヨタ自動車が毎年春の定期昇給の算定方法を大幅に見直す方針を固めたことが27日、分かった。原則一律に昇給する現在の方式を改め、人事評価に応じて昇給額を決める。人によっては昇給しないケースも出てきそうだ。既に労働組合と協議を始めており、2021年の導入を目指す。

 日本を代表するメーカーが定期昇給制度にメスを入れ、成果主義を加速させることで、追随する動きが広がりそうだ。

 トヨタの定期昇給は大まかに、職位などに応じて一律に昇給する部分と、人事評価に基づく成果分の2つの要素で構成されている。新方式では、これを人事評価に基づくものに一本化する。評価に応じて配分が増えるため、社員の働く意欲を高める狙いがある一方、最も低い評価となった場合は、定期昇給がゼロになる可能性がある。

 労組は経営側の提案を受けて各職場に問題提起をしており、来月30日に開く定期大会で提案受け入れの可否を正式決定する。

 自動車業界は、自動運転など新技術の台頭で、「100年に一度の大変革期」を迎えているとされ、トヨタは競争力強化のために従業員のやる気を引き出す人事制度の構築を急いでいる。

 同社の賃金制度をめぐっては、今夏から一時金について人事評価に応じてこれまでよりも支給額に差をつける制度を導入している。

【用語解説】定期昇給

 年齢や勤続年数を重ねるごとに賃金が自動的に増える仕組みのこと。賃金水準を底上げする「ベースアップ(ベア)」などと合わせて、春闘の主要争点となる。業績を反映して柔軟に増額、減額できるボーナスと区別され、凍結や延期などがあった場合、生涯賃金の減少につながる可能性がある。労働組合側は通常、生活を支える最低限の要求として完全実施を強く主張している。

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