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インドのエネルギー各社、施設継続へコロナ対策奮闘 炭田では消毒剤噴霧

 インドで、多くの労働者に支えられるエネルギー関連各社が新型コロナウイルスの脅威の中で施設稼働を継続するため、あの手この手の感染対策を打ち出している。

 ドローンで行動記録

 インドは世界第3位のエネルギー消費大国だ。自動車から調理用コンロ、農機具まで、全ての動力源を賄う同産業の雇用は数十万人に上り、遠方からの出稼ぎ労働者も多い。

 このため企業にとって新型コロナを封じ込めながら施設の閉鎖リスクを下げることは困難を極める。

 国営石油大手バーラト石油精製部門責任者、ラマチャンドラン氏によると、同社は広大な製油施設の上空にドローン(小型無人機)を飛ばして労働者の行動を記録し、社会的距離に関する規則を順守させている。また、全ての施設に多数の衛生監視役を配置し、約1万人の契約労働者が働く同国南部コーチの製油所では新規契約の移住労働者に対し就労前の一定期間の隔離を実施している。

 国営の石炭生産大手コール・インディア傘下のマハナディ炭田では、ほこりを取り除くために使っているミストキャノン(水霧噴射機)を、消毒剤を広範囲に噴霧しウイルスを封じ込めるために使用している。また、労働者の家族や同郷の人たちについても配慮して衛生についての情報を伝えるための会合を開き、手洗いや社会的距離を取ることの重要性を示したポスターを労働者の居住地の至る所に貼っているという。

 労働者互いに非接触

 インド石油大手インド石油(IOC)では、7月に同社最大のパラディップ製油所で数千人に上る熟練労働者と新たに外部から加わった労働者の中に感染者が見つかった。同社幹部は約50人の感染者を隔離し、感染者と同じ集合住宅で生活していた労働者約1600人の感染の有無を確認。この上で非感染者にはシフト制を導入し、施設内への出入りを管理した。

 こうした迅速な対応により同社は、シフトの異なるグループの労働者が互いに接触することも、大きな混乱もなく製油施設のメンテナンス作業を進めることができた。

 また、インド国営火力発電公社(NTPC)は、ITシステムを全面的に見直し、一部の従業員のリモートワークを可能にし、貿易取引のための商業送り状の発行や受注先の決定などをペーパーレス化した。また、感染防止のガイドラインが守られているかを監視するための制御室を各工場に設けている。

 国営製油ヒンドゥスタン石油のムケッシュ・クマール・スラナ会長は「われわれは感染拡大により、特に労働力に関して大きな試練にさらされている。だが、われわれはこれまで業務を継続しつつ労働者の健康を守ろうとたくさんの解決策を生み出した」と胸を張った。(ブルームバーグ Debjit Chakraborty、Rajesh Kumar Singh)

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