メーカー

アップル、中韓スマホ競合と同じ土俵に インドでオンラインストアを開設

 米アップルが今月、スマートフォン市場の成長著しいインドでオンラインストアを開設する。関係者が明らかにした。インドはかつて、外国企業を対象に厳しい現地調達基準を定めていたが、昨年、基準が緩和された。

 コロナで開始遅れ

 関係者によれば、アップルはヒンズー教の大祭「ダシェラ」(今年は10月下旬)から「ディワリ」(今年は11月中旬)にかけた秋のフェスティバルシーズン前に、オンラインストア開設の準備を進めている。

 アップルは当初、規制緩和後の数カ月以内にオンラインストアを始動する計画だったが、新型コロナウイルスの大流行で、営業開始が遅れていた。

 人口13億人を抱えるインドは、十分なサービスが行き届いていない巨大なスマホ市場の典型例だ。今年、新型コロナがどれほど猛威を振るおうとも、アップルにとってインドの重要性は一段と増している。米中両国政府の対立が深刻化する中にあって、同社は市場、製造拠点の双方で中国依存を軽減するために、インドへの投資を促進している。

 複数の関係者の話では、アップルはインド初の直営店「アップルストア」を来年、ムンバイのBKC地区でオープンするのに続き、ベンガルール(バンガロール)に2号店を開く計画だという。

 ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、アナンド・スリニバサン氏は「アップルのインドでのモノづくり戦略に加え、価格を抑えたスマホ『iPhone(アイフォーン)SE』が牽引(けんいん)力を高めるだろう。ただアップルの価格帯ではアンドロイド携帯のような大量生産品には太刀打ちできない」と指摘する。

 アップルは現在、インドで自社端末をフランチャイズ(FC)パートナーの店舗およびアマゾン・コムやウォルマート傘下のフリップカートなどのオンラインプラットフォームを通じて提供している。直営店や自社オンラインストアでの販売は、アップルのブランド管理や顧客ロイヤルティーの獲得に貢献する一方、中国ワンプラスや韓国サムスン電子といった競争相手と同じ土俵に立つことになる。

 高級機シェア49%

 インドでの小売拠点の拡大に加え、アップルは受託最大手の台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)、緯創資通(ウィストロン)といった製造提携先を通じて、アイフォーンの最新モデルの「SE」と「11」をインド国内で組み立てている。新たな提携先として、和碩聯合科技(ペガトロン)がインド初の生産拠点を建設する予定だ。

 米調査会社IDCによれば、4~6月期の間にインドの高級スマホ部門でアップルは49%の市場シェアで優位に立った。アイフォーンの「11」と「XR」合わせて、高機能最新機種の出荷の28%を占め、価格の高いモデルの需要が伸びていることを示している。廉価な旧モデルがアイフォーンの販売の大きな部分を占めていた数年前とは対照的だ。(ブルームバーグ Saritha Rai)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus