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東急不と鹿島、竹芝にスマートビル14日開業

 東急不動産と鹿島は9日、記者会見を開き、国家戦略特別区域の特定事業として開発を進めてきた東京都港区の竹芝地区の中核となる総合ビル「東京ポートシティ竹芝」オフィスタワーを14日に開業すると明らかにした。同ビルは、本社をビル内に移転させるソフトバンクが開発したモノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)を活用したサービスを多数導入したスマートビル。会見後に取材に応じた東急不動産の岡田正志社長は、再開発を進めている渋谷地区のビルでもポートシティ竹芝と同様のサービスを今後、導入させる意向を示した。

 竹芝地区は、羽田空港と直結するJR浜松町駅の東側に位置するが、首都高速道路などで浜松町からの人の流れが分断されている。そのため、東急不動産と鹿島は、浜松町駅からポートシティ竹芝を経由して竹芝埠頭(ふとう)までを結ぶ全長約500メートルの歩行者デッキを地上高約15メートルに整備。14日の開業に合わせて供用を開始し、浜松町からのアクセスを向上させて竹芝のにぎわい創出を狙う。ただ、歩行者デッキが浜松町駅と直結するのはJR東日本の浜松町駅改修後になる見通しという。

 竹芝地区には倉庫など老朽化した施設や都有地が多く、再開発が進んでこなかった。しかし、ポートシティ竹芝の北に、JR東日本グループが4月、ホテルやオフィス、商業施設からなる総合施設「ウォーターズ竹芝」を一部開業させるなど再開発が本格化している。さらに、竹芝地区の周辺には、西に世界貿易センタービルの建て替えが予定される浜松町地区、南に浜松町ビルディングの解体後に大規模複合施設の整備が予定される芝浦地区も立地しており、周辺も含めた大規模再開発が今後約10年間かけて進む見通しだ。

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