テクノロジー

医療ベンチャーが病理検査用AI開発へ11億円調達 2病院グループ等が出資

 医療ITベンチャーのメドメイン(福岡市中央区)は、複数の医療機関やベンチャーキャピタル(VC)などから総額11億円を調達した。同社は患者の組織の状態を調べる病理検査用の人工知能(AI)「ピッドポート」を開発している。調達資金は、AIの精度向上、採取した組織のデジタル化のための施設「イメージングセンター」の増設などに充てる。

 メドメインに新たに出資したのは、福岡和白病院などを傘下に置くカマチグループ、福岡県を中心に全国各地に医療機関を持つ国際医療福祉大学・高邦会の2つの病院グループ。九州電力系通信会社のQTネット(福岡市中央区)や複数の個人投資家も新規株主として出資。さらにソフトバンク系VCのディープコア(東京都文京区)など既存株主も追加出資に応じた。

 病理検査のために採取した組織をプレパラートに収めた状態で東京都港区と福岡市中央区にあるイメージングセンターに運び込み、そこでスキャナーに取り込んでデータ化する。今までは病理診断は顕微鏡越しで目視するしかなかったが、このサービスを使えば、病理医が遠隔で診断でき、しかも画像を拡大して組織の状況を見られる。

 また、画像のデータベース化により、写った画像と病気との関連性をAIが学習。数十秒で診断部分を色分けして表示する。

 病理診断を専門に担当する病理医は日本全国で2500人ほどで、医師全体の1%にも満たない。そのため検査から診断までに1~3週間かかり、その間に容体が急変するといった課題を抱えている。同社のAIはそうした医療現場の課題解決に貢献しそうだ。

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