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名車維持へ部品復刻を拡大 トヨタ、ファン取り込み狙う

 トヨタ自動車は、2000GTやスープラといった往年の名車の純正部品を復刻する事業の拡大を進めている。旧車を発売当初の姿で維持したいオーナー向けだ。自動運転や電動化といった先端技術が注目を集める中で、趣味としての車に力を入れることで、熱心なファンの取り込みも図る。

 事業名は「GRヘリテージパーツプロジェクト」。1986年に国内で発売された初代スープラと2代目(93年発売)を対象に今年7月から始めた。9月には2000GT(67年発売)に拡大。ギアやトランスミッションなど計約80品目を取り扱う。

 こだわるのは発売当時の再現だ。「車というより文化財」と愛するファンは部品にもオリジナルの機能や見た目を求める。一方、生産終了となって久しい部品の一部は設計図が残っていなかった。

 トヨタは所有する車体を分解して計測したり、当時の技術を推測したりして再設計。部品の製造会社との連携を重ね、復刻には最大9カ月を要した。担当者は「オリジナルを追求しつつ、(安全性などの)品質は当時以上のものを用意できた」と胸を張る。

 旧車ファンからは別の車種での復刻を求める声が相次いでおり、トヨタは対象を拡大することを検討している。

 担当者は、この事業で「稼ぐつもりはない」と強調。電動化や自動運転が普及する中で「あえて手で操る車、ガソリンのにおいがする車を残していくブランドだと約束したい」という。

 車を趣味とする愛好家の心をつかみ、トヨタを長く支えてくれるファンにしたい考えだ。

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