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セイリン・稲葉巧社長(58) 高品質な単回使用の鍼灸鍼で攻勢 (1/2ページ)

 いち早く、鍼灸鍼(しんきゅうばり)のディスポーザブル(単回使用)製品の重要性に着目し、多様な製品展開を図るセイリン。稲葉巧社長(58)は、美容など多岐にわたる潜在需要を掘り起こし、一層の事業拡大を狙う。(那須慎一)

 --企業理念などは

 「創業者である鈴木毅が鍼灸鍼もディスポーザブルの製品が必要なので作ってほしいとの声を聞き、大手企業の医療機器・医薬品製造販売業社を退社し、一から鍼灸鍼の製造販売業社へと展開していきました。創業時、エイズ(後天性免疫不全症候群)やHIV(ヒト免疫不全ウイルス)への感染問題に対する危機感が世界的にも広まり、鍼灸鍼のディスポーザブル化も世界的に必要性を強く求められ、当社も製品の供給責任に対し大きく影響したと受け止めています。経営理念・社是として『“好きで楽しく”の気持ちを礎に100年企業を目指し、人に優しく未病治(みびょうち)す医療に貢献する元気な企業へ』としています。『未病治す』には、病気になる前に治すという思いを込めています」

 --現在注力している事業内容や主なターゲットは

 「いろいろな疾患に対する鍼灸治療を受ける方々や、スポーツをやられている方々への鍼灸などでの心身のトリートメント、また、美容鍼なども多くの利用があります。鍼の製造販売業者としては、世界中で多くの皆さまに広く鍼灸を知っていただき、生活の中の一つになればと願います。日本は高齢化社会で、少しでも薬の投与から鍼灸治療によりカバーできることを強く望みます。『未病治す』を広めていきたいと思います」

 --今に至るご苦労や思いは

 「私が入社した当時もディスポーザブルの鍼の認知度は低く、鍼を持つ部分がプラスチックの製品などなかったので『何だこのおもちゃみたいな鍼は』といった声も多くありました。当社の医療機器としての品質もまだまだ発展途上だったため、鍼となるステンレスワイヤの直線加工や、鍼先の加工精度、線径が0・20ミリ以下の細い鍼を自動機で組み立て包装する製造ラインの立ち上げなど、製品自体は見た目単純ですが、均一で安心安全な製品を数多く自動化することに大変苦労しました。国内における製造ラインの自動化などは、常に課題としてあります」

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