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事業プラン競い若手継承支援 中企庁 来年2月、初の全国イベント

 中小企業庁は、全国の中小企業の後継者を対象に、新規事業プランを競うイベント「アトツギ甲子園」を来年2月に東京都内で開催する。これまでも大阪府内で開催してきたが、全国規模では初めてとなる。経営者の高齢化や後継者不足により、年間4万社以上が休廃業・解散に追い込まれている。イベントの開催によって、若い世代にとって「中小企業の経営を受け継ぐことはチャンスだ」という社会的機運を醸成する狙いがある。

 参加者は、30代前半までの企業の後継者。販路開拓や資金調達、技術開発などの課題を解決するためのビジネスパートナーを求めたプランを発表する。今年10月からは、北海道から沖縄までの9地域で新規事業開発支援プログラムを全14回実施する予定だ。

 運営する一般社団法人ベンチャー型事業承継の山野千枝代表理事は「これを機に『アトツギ』として経営者になることを志向する若い世代が増えると期待したい」と話す。

 山野氏は中小企業を支援する機関での勤務経験から、子が親に強いられるというイメージが強かった事業承継を前向きなものに変えたいと考え、2018年に一般社団法人を設立。若手後継者を対象とする研修事業や新規事業開発支援などを展開してきた。

 自社の取り組みを短時間で説明し、資金や協力者を得るイベントは「ピッチコンテスト」と言われ、創業まもないベンチャー企業で広く活用されている。ベンチャー型事業承継はこれまで2回、大阪府の主催で「アトツギピッチ」を運営しており、今回はその全国版となる。

 昨年、休廃業や解散をした企業の直前の最終損益をみると、全体の61.4%が黒字となっていた。後継者不足など経営悪化以外の要因で休廃業や解散を余儀なくされたことを示しており、労働生産性の高い企業の廃業も生じている。

 「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長や星野リゾートの星野佳路代表は、自身が受け継いだ会社を大きく成長させた。こうした事例が増えれば、後継者不足の解消に寄与しそうだ。

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