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在英自動車各社、供給元破綻阻止へ協調 「合意なき離脱」影響緩和へ

 英自動車大手ジャガー・ランドローバーや日産自動車など英国に拠点を置く自動車各社が、新型コロナウイルスや英国の欧州連合(EU)離脱で深刻な影響を受けているサプライチェーン(供給網)と雇用を守るために一致団結する。

 旗振り役の業界団体、英自動車製造販売協会(SMMT)によると、「セーフハーバー」プランと呼ばれる計画の下、資金難にあえぐ仕入れ先は、支払い条件の改善を自動車メーカーに頼むことができ、金融機関は資金支援への参加が求められるという。

 英国とEUは将来的な関係についての協議が合意に至っておらず、部品を積んでドーバー海峡を横断するトラックが停滞することになれば、英自動車業界は国境での混乱に見舞われる恐れがある。SMMTは英国とEUにおける競争法の規制を順守しつつ、企業の破綻リスクを最小限に抑えることを目指している。

 英国は今年1月末にEUを離脱し、移行期間の期限を12月31日に迎える。合意なき離脱となれば、英国産自動車にとって最大市場であるEU向けの輸出品や部品に関税が課される羽目になる。

 SMMTは声明で、国内仕入れ先の基盤衰退は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の真っただ中で課される可能性のある関税が「壊滅的な結果をもたらす可能性のある一つにすぎない」と指摘。「自動車供給網の集積的な性質やジャスト・イン・タイムの製造技術への依存を考えると、供給網の構成先の一つに問題が生じれば、自動車メーカーを含む関連企業全てを弱体化させる可能性があり、業界全体が脅かされる」と説明している。

 SMMTは再三にわたり、英経済をめぐる不確実性と英国のEU離脱が、かねて新型コロナ感染拡大の影響から立ち直る上で苦戦している自動車メーカーの重荷になっていると警鐘を鳴らしてきた。英国内の自動車生産台数は年初来8カ月間に前年同期比で40%減少している。(ブルームバーグ Siddharth Philip)

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