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トヨタ自動車、昇給ゼロも 労組が昇給見直し案を受け入れ決定

 トヨタ自動車労働組合は30日、本部のある愛知県豊田市と全国の各支部などをインターネットで結ぶ形式で定期大会を開き、経営側から提案されていた毎年春の定期昇給の算定方法を大幅に見直す新賃金制度の受け入れを決めた。3年1月から原則一律に昇給する現在の方式を改め、人事評価に応じ昇給額を決定する。人によっては来春から、昇給しないケースも出てくる。日本を代表するメーカーが成果主義を加速させることで、追随する動きが広がりそうだ。

 定期大会で西野勝義執行委員長は「目に見えない新型コロナウイルスとの戦いを乗り越えた後には、一人ひとりが前よりも幸せになった、会社がより成長したといえるようにならなければならない。そのために強い組織、職場を作ることが必要だ」と述べた。

 トヨタの定期昇給は大まかに、職位などに応じて一律に昇給する部分と、人事評価に基づく成果分の2つの要素で構成される。新方式では、これを人事評価に基づくものに一本化し、職種などに応じて4~6段階の評価を設定する。高評価を受けると昇給額が増えるようにし、社員の働く意欲を高める。

 一方、職位で期待される業績を下回り、反省を促しても改善されない場合は定期昇給がゼロになる可能性がある。ただ、ゼロ昇給は一定数の社員を必ず割り当てるわけではないという。

 同社の賃金制度をめぐっては、今夏から一時金について、人事評価に応じてこれまでよりも支給額に差をつける制度を導入している。

 自動車業界は、自動運転など新技術の台頭で、「100年に一度の大変革期」を迎えているとされる。トヨタは、競争力強化のために従業員のやる気を引き出す人事制度の構築を急いでいる。

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