ハザードマップ

ヤマダエコソリューション/有楽会館 ビジネスホテル運営、コロナで打撃

 ▼ヤマダエコソリューション ヤマダエコソリューションは9月11日、東京地裁から破産開始決定を受けた。

 山口県下松市で設立。1997年10月、クライム(山口県周南市)が、家電量販大手のヤマダ電機の配送・機械取付業務を開始、クライムから配送・機械取付部門の事業の移管を受けて本格稼働した。2003年3月にヤマダ電機が70%を取得して同社系列企業となり、業容を拡大。ピークの08年2月期は売上高118億8703万円を計上していた。

 しかし、09年4月以降は、ヤマダ電機と外注業者が直接取引するようになり売り上げが減少。17年4月にヤマダ電機との資本関係を解消し、グループオーナーの岡田雅登氏の100%出資会社となった。

 近年は太陽光発電システムやエコキュートなど環境関連分野の営業・設置工事業を中心に手掛けていたが、受注低下や競合激化により20年2月期には売上高が約30億円台にまで落ち込み、資金繰りは逼迫(ひっぱく)していた。こうしたなか、グループオーナーが社長を務める子供服企画販売会社が破産手続きを弁護士に一任したことで、グループの対外信用力がさらに低下。その後、取引先から破産を申し立てられ今回の措置となった。

 ▼有楽会館 有楽会館は9月7日、静岡地裁から破産開始決定を受けた。

 ビジネスホテル「清水プラザホテル」を運営。施設内にレストランを持ち、比較的リーズナブルな宿泊代を強みとして展開していたが、最寄りの公共交通機関であるJR清水駅からは徒歩約15分とロケーション的にはやや不利な状況にあり、客足は伸び悩んでいた。

 近年の年間売上高は約5000万円にとどまり、たびたび赤字を計上していたことから、ホテル予約サイトと提携し、稼働率をあげることで業績改善を目指していた。しかし、思うように集客につながらない中、新型コロナウイルス感染拡大で経営状況はさらに悪化。2020年7月末に事業を停止していた。

【会社概要】ヤマダエコソリューション

 ▽本社=東京都中央区

 ▽設立=1995年8月

 ▽資本金=2000万円

 ▽負債額=37億7108万円 (2019年2月期決算時点)

【会社概要】有楽会館

 ▽本社=静岡市清水区

 ▽設立=1963年12月

 ▽資本金=800万円

 ▽負債総額=約1億8000万円

 〈チェックポイント〉

 ヤマダエコソリューションは資金不足で支払いが滞り、取引先から破産を申し立てられた。M&A(企業の合併・買収)戦略でグループ規模を拡大。だが、異業種の関係会社が破綻状態に陥ったことが、経営危機を知らせるシグナルとなった。M&Aによるシナジー効果を見いだせないまま、信用を大きく損ねる結果につながった。

 有楽会館のようなビジネス利用がメインの施設は劣勢に立たされている。コロナ禍でリモート会議などが定着し、移動や接触を避ける働き方がビジネス需要を減少させているからだ。宿泊だけでなく、これまで「ビジネスユース」に依存してきた商売は、新たな需要を喚起する発想の転換が求められている。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus