トップは語る

日本製鉄 高級製品を集中生産しコスト削減

 □日本製鉄社長・橋本英二さんに聞く

 --足下の鋼材需要は

 「8月1日の4~6月期決算発表後、数量的には回復している。ただ、まだまだ水準は低い。利幅が少ない状況も変わっていないので、大幅に改善したという感じでもない」

 --コロナ禍から中国経済がいち早く立ち直った

 「明らかに中国メーカーの優位性が増す。彼らの力をしっかり見極めていかないといけない。国内需要の減少だけでなく、中国勢が台頭しているという意味でも極めて厳しい経営環境になる」

 --国内生産の再構築を進めている

 「国内製鉄事業は赤字が継続・拡大している。日用品的な製品は特に、安い中国製品の影響で利幅が少なくなっている。そうした製品への依存度を下げ、代わりに高級品を増やす。高級品も集中生産してコストを下げる。さらに需要自体が減少しているので、全体の生産量も減らさざるを得ない。2月に発表した(瀬戸内製鉄所呉地区閉鎖などの)構造改革でそうしたことを追求するが、さらにそれを踏まえた(追加の)改革が不可避だ。(2021年3月期に計画する)2000億円の固定費削減についても足りないと思っている」

 --黒字化の目標は

 「黒字化させるといっているのは、国内の単独の製鉄事業だ。普通に想定される厳しい経営環境で、(新型コロナウイルスの影響が大きかった)4~6月期のようにならない限り、来期の黒字化を目指す」

 --業界再編は

 「国内についてこれ以上、再編・統合を進める考え方はない。今回の構造改革は、きちんとシナジーを出すのが狙いでもある。一方、海外は基本的にM&A(企業の合併・買収)で拡大したい」

【プロフィル】橋本英二

 はしもと・えいじ 一橋大商卒。1979年新日本製鉄(現日本製鉄)入社。副社長などを経て2019年4月から現職。20年6月から日本鉄鋼連盟会長。熊本県出身。

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