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対コロナで欧州空港が自助努力 航空会社と協力、探知犬や迅速診断実施 (1/2ページ)

 ほんのわずかとはいえ、欧州の空港が航空会社と協力して、矢継ぎ早に新型コロナウイルス対策に乗り出している。新型コロナ感染症(COVID19)の迅速診断キットの試験的導入や、においで感染者を突き止める検疫探知犬の実験は、新型コロナの感染拡大で止まってしまった世界の航空輸送の復活に向けた業界の自助努力といえる。

 30分で結果分かる

 世界の当局者による新型コロナ対策をめぐる統一計画の確立が失敗に終わってから、航空業界は自分たちで何とかしようとしている。最近のウイルス感染例の急増は、場当たり的な新たな制限を招き、夏に緩やかな回復をみせていた航空輸送に甚大な影響を及ぼした。自主的に対策を講じている各社は現在、他の追随を期待して、ごくわずかな市場で渡航前検査の実施に取り組んでいる。

 ローマのハブ空港、フィウミチーノ空港は世界で初めて、30分で結果が分かる迅速なスクリーニング検査を導入した。国営アリタリア航空が運航する首都とミラノ・リナーテ空港間の国内便を対象に1カ月間、試験的検査を実施。同空港を出発するドイツのルフトハンザ航空やロシアのアエロフロート航空、ドバイに拠点を置くエミレーツ航空の便を対象にこの検査を導入する方向で各社と協議中だという。また、現在は帰国者以外は利用できない重要な大西洋横断便の復活に向け、ニューヨーク行きの便にも検査体制を提供したいと考えている。

 光スキャナー20秒

 欧州で最も忙しいロンドンのヒースロー空港は先月、競合する3種類の迅速な新型コロナ検査の実地試験を行った。

 一つはポーランドのジーンミーが考案したもので、綿棒で採取した鼻か喉の粘膜から、約30分で新型コロナのゲノムを検出できるという。他にも英国に拠点を置くモロジックの検査は、唾液検体を用いてウイルス抗体を約10分で検出する。

 さらに、ヒースロー空港は光スキャナーを用いてわずか20秒で結果が判明する、英スタートアップ企業アイアブラの新型コロナ感染検査キットも試験的に導入している。

 国際航空運送協会(IATA)は新型コロナ感染症ワクチンが到着するまでの運航に際して、出発前検査の義務付けを支持している。

 IATAのアレクサンドル・ドゥ・ジュニアック事務総長は「われわれは安易にこの決断を下したわけではない。系統的な検査は物流上の課題を提示し、人々の移動手段に影響を及ぼす。だが、国境再開に目をやると、悲惨な結果だ。検疫・隔離措置が業界の回復を妨げている」と話す。

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