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世界全体で昨年、再エネ発電量が初の原発超え 太陽光24.3%増

 世界全体の再生可能エネルギーによる発電量が昨年、初めて原発を上回ったとする報告書をフランス、日本、英国などの国際チームがまとめた。太陽光や風力が急増する一方、原発は先進国で廃炉の動きが相次ぐなど停滞が目立ち、前年をやや上回る水準にとどまった。

 チームの一員でコンサルタントのマイクル・シュナイダー氏は「原発の発電コストは高く、世界のエネルギー市場で競争力を完全に失っている」と再生可能エネルギーの優位性を指摘した。

 世界原子力産業現状報告2020年版によると、原発は昨年、ロシアで3基、中国で2基、韓国で1基が新たに発電を始めたこともあり、発電量が2657兆ワット時と前年比3.7%増加。それでも東京電力福島第1原発事故前でピークだった06年には及ばなかった。

 今年上半期に発電を開始した原発はなく、フランス、ドイツ、米国などで廃炉が決まり閉鎖されたのが昨年5基、今年上半期に3基あった。

 再生可能エネルギーの発電量は昨年、大型水力発電を除き2806兆ワット時に上った。前年比で風力が12.6%、太陽光が24.3%の大幅な伸びとなった。

 発電コストも原発の1キロワット時当たり15.5セント(約16円)に対し、太陽光や風力は同4セント程度とはるかに安く、巨額の投資が開発に回っていると指摘している。

 日本に関しては、関西電力の金品受領問題や原発の再稼働の遅れなどに言及し「29年末の原発の発電比率は8.4%にとどまる」との予測があることを紹介した。

 報告書は、放射性物質を扱う原発が他の発電方式に比べ、新型コロナウイルス蔓延(まんえん)による点検作業の遅れが安全性に与える影響が大きいことも指摘した。

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