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ノンアル専門のバーが登場、味も見た目も市場も急成長

 健康志向や飲食スタイルの変化などを背景に、アルコール分を含まないカクテルなど、大人向けのノンアルコール飲料が人気を集めている。ひと昔前に比べておいしさも増し、レシピも充実。インスタ映えを狙った見た目も楽しめるものが次々と登場している。京都市には、関西初となる提供飲料全てがノンアルのバーが登場。お酒が苦手な人や、親子連れなど幅広い客が訪れている。(秋山紀浩)

親子で来店も

 おしゃれな店が並ぶ京都・六角通沿いで、ノンアル飲料のみを提供するバー「ノンアルコールバー」。7月に開店したばかりだが、10月上旬の平日昼過ぎの店内では、子供を連れた若いママ友同士がノンアルのカクテルを手に育児話に花を咲かせていた。

 「お酒が苦手な人だけでなく、子育て中の人や親子で来店する人もいるなど年齢層は幅広いです」と、同店代表の澤谷祐季さん(32)は説明する。

 100種類を超えるメニューは全てノンアルで、トリコロールカラーのカクテルなど、見た目も鮮やかだ。営業時間は午前11時~午後10時半だが、バーとしてでなく昼間にカフェとして利用する客も多いという。

 澤谷さんは、もともと7年前から京都市内でバーを経営。多くの若者が飲酒をしなくなっている一方、カジュアルなバーが増えてきていることに着想を得て、ノンアルバーを思いついた。「お酒を飲まなくてもバーの雰囲気を楽しみたい客は多いはず。飲めない、飲まない人も味と見た目、雰囲気を楽しめる場にしていきたい」と話す。

急成長する市場

 厚生労働省の国民健康・栄養調査では、1日当たり1合以上を週3回以上飲酒する習慣がある人は、特に若者世代で減少傾向にあり、20~29歳では平成20年に11・5%だったのが30年は7・9%と10人に1人に満たない結果となっている。

 そのような状況もあり、ノンアル市場は活気を帯びている。サントリーの調査によると、令和元年のノンアル飲料市場は10年前の約4・5倍にあたる2243万ケースまで急伸。2年も前年比でさらに増加が見込まれるという。主に健康志向の高まりが背景にあるとみられ、調査では「健康に気を付けたい」「休肝日をつくりたい」との回答が目立った。

 さらに近年は、味自体にも注目が集まる。欧米では数年前から、薬草やスパイスなどで香り付けされた製品を使った本格的なノンアル飲料「オルタナティブ・アルコール」が流行。国内でも流通量は増えており、流行の兆しをみせている。

質も年々向上

 ノンアル専門商社「アルト・アルコ」(東京都)は6月、ノンアル商品のみを販売するインターネットサイト「nolky(ノルキー)」を開設。商品は国内外の20~30種類で、商品の質も年々高まり高級バーやホテル、レストランでも使われているという。

 「ノンアルが認知され始めた約10年前は、ノンアルビールの味について『炭酸入りのウーロン茶』『気の抜けた飲み物』との声もあがったが、ここ数年でかなり向上してきている」。同社の安藤裕社長(29)はこう説明し、期待を込める。「『飲めない時に仕方なく』でなく、『おいしい飲み物』と認識される日を目指し、市場を開拓していきたい」

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