自動車

自動運転で25歳ビリオネア ルミナー創業者も米SPAC上場の恩恵

 自動運転技術の新興企業、米ルミナー・テクノロジーズの創業者兼最高経営責任者(CEO)、オースティン・ラッセル氏(25)はかなりの若手起業家として富豪の仲間入りを果たす見込みだ。

 19日に提出された委任状説明書によれば、株式公開後のラッセル氏の持ち分は発行済み株式の約35%の1億470万株となる。これはルミナーの現在の評価額に基づけば約11億ドル(約1150億円)相当。

 またルミナーが特別目的買収会社(SPAC)のゴアーズ・メトロプロスと合併後は、議決権の約83%をラッセル氏が握る見込み。このため取締役選任を含め株主の承認が必要になる重要事項決定を掌握できる見通しだ。

 ラッセル氏はスタンフォード大学を中途退学後、2012年にルミナーを設立。同社はレーザー光を照射して反射光などを検出して周囲の状況を把握するLiDARセンサーを製造する。同センサーは高価だが、ルミナーは低コスト化を通じてライバルの新興企業を退け優位に立った。

 ルミナーの支援者には、17歳だったラッセル氏に創業のための研究奨学金を提供したハイテク企業投資家、ピーター・ティール氏やカメラメーカー、ゴープロの創業者、ニック・ウッドマン氏らが名を連ねる。またルミナーはボルボ・カーの子会社と提携。ボルボ・カーは22年からルミナーの技術を用いて高速道路上での完全自動運転を実現する計画を発表済み。

 若くしてビリオネアとなる起業家はラッセル氏だけでない。トーマス・ヒーリー氏(28)が創業した電動トラックメーカーの米ハイリオンは今月、SPACのトータス・アクイジションと組んで株式上場し、同氏は巨額の富を手にした。

 SPACを利用した上場はこのところ増えており、内部関係者の報酬構造の開示が適切に行われるよう米証券取引委員会(SEC)はSPACへの監視の目を強めている。

 ルミナーは10~12月期(第4四半期)中に完了する見込みのゴアーズとの合併後にナスダック市場に「LAZR」のティッカーで上場する予定。同社にコメントを求めたがこれまでに返答はない。(ブルームバーグ Jack Pitcher)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus