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JAグループの政策金融公庫ファンド 農業法人出資100億円突破

 農林中央金庫などJAグループと日本政策金融公庫が運営する農業投資ファンド、アグリビジネス投資育成(東京)は3日までに、農業法人などへの累計出資額が100億円を超えたと明らかにした。2002年の設立から全都道府県で594件に出資。借り入れだけではなく、外部資本により規模拡大や財務の安定化を目指す動きが農業分野でも広がってきた。

 同社は10月末、ワイン醸造用ブドウの生産を始める北海道小樽市の会社に1000万円を出資し、累計100億円を突破した。新型コロナウイルス流行で業績が悪化した中国地方の農業法人3社からも資本参加の要請を受けている。

 出資先を営農別で見ると野菜、畜産、稲作が多い。都道府県別では熊本県が43件と最多で、北海道(38件)、宮城県(34件)、福島県(33件)が続いた。農業や酪農が盛んな地域のほか、東日本大震災や熊本地震などで被災した農業法人への出資も目立つ。

 出資額は1件当たり1000万円前後が多く、累計の金額は北海道の13億6500万円が最大。使途を限定しておらず、設備投資や運転資金に活用されている。出資から10年後か15年後に株式を買い戻してもらうのが原則で、これまで88件で出資金を回収した。一方、経営破綻した例もある。

 国内の農業法人は19年3月末現在で2万3400あり、家族経営からスタートした例も多い。天候や相場に左右されて収益が不安定なため、自己資本の蓄積が進みにくい。資本を厚くすると信用力が高まり、資金を調達しやすくなる利点もある。

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