金融

埼玉りそな銀、減収減益 武蔵野銀、増収も最終減益 4~9月期決算

 埼玉県内に本店を置く埼玉りそな銀行と武蔵野銀行の令和2年4~9月期決算が10日、出そろった。埼玉りそな銀行は債権関係の損益が悪化し、売上高に当たる業務粗利益と本業のもうけを示す実質業務純益は減収減益となった。武蔵野銀行は、貸出金利息収入などの資金利益が伸び業務粗利益と実質業務純益は増収増益だったものの、最終利益は減益となった。

 埼玉りそな銀行の業務粗利益は前年同期比3・8%減の580億円、実質業務純益は同11・5%減の206億円。新型コロナウイルス感染拡大で保険販売などにも影響が出た。最終利益も同12・6%減の136億円と減ったが、与信費用が想定より少なかったことから期初の計画は上回った。

 福岡聡社長は経済の現状について「緩やかな回復軌道だが本格回復は先」との認識を示し、今後は企業の経営改善や戦略策定などを支援する考えを示した。

 武蔵野銀行の業務粗利益は同4・0%増の237億円、実質業務純益は同21・5%増の68億円。最終利益は昨年の曙ブレーキの債権放棄に伴う無税化の影響がなくなり、同38・7%減の32億円となった。

 長堀和正頭取は「顧客の期待に応えるべく取り組んだ。実質業務純益は期初の計画を上回る進捗(しんちょく)で、最終利益も計画通りの着地だ」と強調した。

(中村智隆)

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