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JR東、ピーク分散へ運賃サービス 通勤の多様化を還元で応援 

 JR東日本は10日、企業の通勤手当撤廃や時差通勤など新型コロナウイルスによる働き方の変化を受け、同社のポイントを乗客に還元する2つの運賃サービスを来年3月から始めると発表した。定期券で通勤ピーク時間帯の前後に乗車した場合と、定期券を利用せずに同一運賃区間で月に10回以上乗車した場合が対象。深沢祐二社長は「新型コロナ後に利用が回復しても、ピーク時に集中しないための一つの方策」と狙いを説明した。

 通勤時間帯の前後のポイント還元については、平日の朝に交通系ICカード「Suica(スイカ)」の通勤定期券を利用している人が対象で、通学定期などは対象外。ポイント還元の対象となる駅や時間帯は今後発表するが、例えば、ピーク時間帯を午前7時~8時半とした駅では、6時~7時に乗車した場合は1日当たり15ポイント、8時半~9時半に乗車した場合は同20ポイントを還元する。より列車の本数が多いピーク後の還元を多くしたという。来年3月中旬頃の新ダイヤ発表に合わせて1年間の期間限定で実施する。また、同一運賃区間で月に10回利用すると運賃1回分のポイントが還元される。11回以降は毎回運賃1回分の10%が還元される。JR東の在来線でSuicaが利用可能な全駅が対象となる。通常の回数券と異なり、同一区間の駅だけではなく同一運賃が対象となる。来年3月1日から開始する。

 いずれのサービスも買い物や乗車に使える「JREポイント」を付与する。還元を受けるには事前の登録が必要となる。

 一方、JR東はオフピーク利用促進の一環として、通常定期券よりも運賃は安いがオフピーク時限定で利用可能な「オフピーク定期券」の導入も検討しており、深沢氏は「具体的な導入方法を固めて国土交通省と話をしていきたい」と述べた。

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